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【コロナ】健康についての話【東洋医学】

【 健康についての話 】
 
最近、Facebookのフレンドにやたら体調不良を訴える方が多い。
この業界、タダでさえ不摂生になりがちな上に、今回のコロナ禍による諸々とあっては、心身共にバランスを崩すのもやむなしかもしれない。
ただの体調不良で済めばいいが、もしここで本当にコロナに罹ったなら、雪崩式にガタガタといってしまいそうなフレンドが多すぎる。(汗)
 
そこで、今回は珍しく長文で、僕が数年前からお世話になっている『漢方外来』について記しておきたい。
 
願わくば、この記事が少しでも多くの大切な友人・家族の目に留まるよう望むものである。

 

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(※ちなみに、お前の拙い長文なんか読みたくねーよって人は、
←添付した画像だけ見て貰えればOK。必要な事は全部まとめられてるので。)
 
(※加えて、我らが担当医にして漢方の名医・中田英之先生が此度のコロナ禍に関する漢方医学的予防法について語った動画リンクを以下に貼る。これさえ見てもらえばもう僕が言うべき事なんてほぼないのでぜひ参考にしてほしい。)
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さて「漢方」。
そう聞いて、皆さんはどう思うだろうか?
ウサン臭い、効き目なさそう、科学的に効果が立証されてない…など、眉唾に感じる方も多いのではないか?
正直に言うと、僕もはじめはそう思っていた。
 
なんなら、知り合いの看護師や管理栄養士に漢方スゲーんだよ!といっても、僕の拙い説明では素人の戯言ととして流される事も少なくない。
(もちろん彼らとて専門分野が違うのであって、漢方について学んだ知識があるという話は聞いた事がないのだが。)
本職の彼らだってそう思うのだ。素人の我々が誤解するのも無理はない。
それほどに、漢方医学についての正しい認識はまだ広まっていないのが現状なのだろう。
当然、僕に至ってはただの一患者であって医療従事者ですらないし、残念ながら何の医学的専門知識も有していない門外漢である事は言うまでもない。
 
…が、故にこそ「実体験」による事実のみで語る事が出来ると思うのだ。
 
 
【 そもそも漢方医学ってなに? 】
 
いわゆる東洋医学であり、世界三大伝統医学の一つである。
伝統医学…つまりは、人類が長〜〜〜い年月をかけて「何が身体に良いのか悪いのか」「どうすれば人が本来持ってる力や免疫力を高められるか」を追求してきた分野。
あるTV番組では、それだけの年月続いた壮大な人体実験みたいなモノと言っていた。
西洋医学がマイナスをゼロに戻す医学だとするなら、東洋医学はゼロをプラスにしていく医学と言えそうだ。
先ほど、薬効が科学的に立証されていないと言ったが、それはあくまでも「現代科学では証明されていないモノが多い」という話であって、「立証はされてないが飲めば間違いなく効果はあるんだから仕方ないじゃん!」ってのが漢方薬。
実際、ここ数年の科学・薬学を以って、ようやくその効果が徐々に徐々に証明され始めているそうな。
 
 
【 こんな人にオススメ! 】
 
心身を問わず何かしらの体調不良を感じている人全員。
いわゆる「病名」がつくような白黒ハッキリした病には、切って貼っての西洋医学が向いており、むしろ病名がつかないようなグレーゾーンの諸症状に強いのが東洋医学だという。
なんか具合悪いけどハッキリした治療法がなく、フワッとした対症療法しかない中、色んな診療科をたらい回しにされて薬の量だけやたら増えていき、それぞれの副作用で更なる悪循環におちいり、最後はメンタルケアに回されるような、俗に言う「処方カスケード」に悩んでるような人は、悪い事言わないから是非とも一度漢方外来を受診してみて欲しい。
グレーゾーンに効くとは、見方を変えれば「普段から効く」という事。
症状が出てから対処するというより、そもそも長い時間をかけて病を呼び込まない頑健な身体を作る医学なのだ。
「薬で病を治す」のでなく「薬の力を借りて自分自身が本来持ってる免疫力を底上げし、不調が治る身体になる」のである。
ここを正しく認識してないと「全然効かねーじゃん!」つって真面目に取り組む事もなく、自分の不養生を棚に上げて眉唾だ!とか言っちゃう残念な事になるだろう。
(実際、待合室でそうやって喚いて家族や環境のせいにしている人を見かけた事がある。)
あと特に女性。婦人科系の症状に長年悩まされているご婦人や、そういうご家族のいる方は、是非漢方外来の門をくぐってみて欲しい。
 
 
【 「病」ではなく「人」を診る 】
 
漢方外来に通って、病名をつけられる事はないだろう。
なぜなら、特定の病気を治すという考え方がそもそも違うからだ。
漢方医学は病ではなくむしろその「人そのもの」を診る。
 
人体には五臓六腑ある事は誰でも知っているが、かといって人体模型のように「臓器の継ぎ目」がどこかにある訳ではない。全てが相互に関わり合って1人の人間を作り上げている訳で、どこかの内臓が病気だからと、そこだけ手術で治したって、却って全体のバランスが崩れてしまうかもしれない。
例えば普段ロクに運動もしてない80歳の老体に、ステント治療や臓器移植などにより一箇所だけ50歳の臓器に若返らせた所で、廃車寸前の車にモンスターエンジンを組み込むようなもので、むしろその後の全身はガタガタ行っちゃうよって話。
 
漢方外来ではその人を取り巻く生活環境や食生活、仕事内容や心理状態、更には季節や土地柄・天候なんかも総合的に判断して、効果的な処方や生活方法、治療法なんかをその都度教えてくれる。
そうやって「総体としてのバランス」を重視するのが漢方の考え方。
 
 
【 ツボを突いてユワッシャー! 】
 
また、漢方と鍼はそもそも同一のものらしく、必要とあらば鍼・灸・ツボ押しなんかもしてくれる。
 
個人的に最も驚くべきは、診察室に入るや否や、先生は「あ、今日は◯◯が痛いでしょ?」と不調な箇所を看破する事だ。
おそらく全身のバランスを見て判断するのだろうと思うが、たまに身体じゃなくて患者の頭の上の方の空間を見てたりするもんで、スタンドか死神でも見えてんのかこの人⁉︎と思い聞いてみると、「痛みの流れを見てる」とかなんとか。
 
それだけではない。
一緒に通う母や妻などが肩や背中の凝り、頭痛などを訴えると、その漢方医はジーッと身体をどこともなく眺めた後「ここだな」と軽〜くツボを触る。そしてほんの数秒から数十秒して指を離し「どう?痛み取れたでしょ?」と言うと、どちらも「あれ?はい、消えました。」と晴れやかな表情を浮かべながら言うのである。
(残念ながら僕は診察の日に限ってどこも痛くないもんで、それを経験した事はないのだが)
もはや北斗の拳のトキである。リアル奇跡の村である。
もうね、気孔っつーか奇行よね。
 
絶対的事実の提示→ 強烈に信用させて→ 更なる治療に臨む
 
手順は催眠術と一緒。
もしこの先生が悪意を以って詐欺でも働こうもんなら、どれだけの人間が搾り取られる事だろう。宗教でも開こうもんならガッツリ教祖様にだってなれるだろう。
だがこのお陰で、食事内容の見直しや運動といった「そんな事で本当に病気が治るの?」と思ってしまいそうな一見ウサン臭い治療法にも強い説得力が生まれ、患者のモチベーションも上がるのだ。恐るべしDr.中田。
 
 
【 実体験① 〜 僕の場合 〜 】
 
事の発端は数年前、花粉症に悩む僕に、知人がこの漢方外来を勧めてくれた。
花粉症なんて免疫によるアレルギー反応なのであって、薬で抑えるならともかく、生薬で身体を健康にしたら免疫細胞まで元気になってしまい、余計症状が酷くなりそうなものじゃないか。
ウサン臭いと思いつつも、ちゃんとした総合病院の中にこんな科があるという事にも興味を唆られ、半分興味本位で受診したのが正直なところだ。
 
そして現在。
花粉アレルギーが完治(?)した訳ではないが、これまで毎年処方されていた耳鼻科の薬をここ2年ほど全く飲まずに乗り切れている。風邪も全くひかなくなった。
また、妻の治療に付き合って(果物まで含めた)甘い物全般を摂らなくなった事で、体重が無理なく5〜6kg落ち、二十代の頃のベスト体重まで戻った。NHKの筋肉体操を観ながら筋トレを続けている事もあり、なんならこのトシで腹筋が割れてきた。身体が軽い。
 
…と、それまで全く意識してなかったのだが、もう長らく「頭痛」が起きてない事にある時ふと気づいた。
 
僕は頭痛なんて目を酷使する事からくる職業病だと思っていたので、治る事など全く期待してなかったし、ましてや食生活が原因で起きていたものだったなんて、想像すらしていなかった。
そういえば昔から、運動をすると激しい頭痛に襲われる事が多かった。てっきりみんなそうだと思ってたら違うようで、因果な体質に生まれたものだと達観していたが、今にして思えばこれも原因は同じだったのかもしれない。
僕自身は特に甘い物好きでもないのだが、実母が結構な栄養ドリンク信者で、何かというと飲まされていた。栄養ドリンクには依存性があるとされるが、それは要するに大量に含まれる糖分への依存であろう。
糖分を過剰摂取すれば血糖値がドンと上がり、これが足りなくなるとそれを補う為に身体は余計に糖質を求めるようになる。「お父、オラ米の飯が食いてぇだ〜」とばかりに、炭水化物の摂取量が増える悪循環だ。
幸いな事に自分は肥満体質ではなかったが、それでも痩せの大食いが如く、近年まで年齢や身体の割に食べる量が尋常でなかったと思うし、実際少しずつではあるが体重は増加していた。当時は年齢的な生理現象だと思っていたのだが。。。
 
更に、漢方外来に通う前は、ドンドン頭の働きが鈍くなっているのを感じていた。
今から思えば軽い目眩はしょっちゅうだったし、ぶっちゃけ漫画について考えようとすると、脳ミソにロックでも掛かったように思考が停止する現象に悩まされていた。僕はこれを精神的なスランプだと思い込んでいたし、鬱みたいなモノだと思い、引退も考えたぐらいだ。
まさかこれが食生活、とりわけ糖分摂取によるモノだなんて思わないじゃないか。
 
食生活を改めた今は嘘のように頭がクリアになっていると感じる。
もし頭痛に悩まされている同業者がいるなら、甘い物を摂るのをやめてみて欲しい。
特に栄養ドリンクなど甘味料の塊みたいな物は窓から投げ捨てて二度と飲まない事をオススメする。
砂糖が頭や身体に及ぼす影響に関しては、近年アメリカの方が日本より深刻に取り組み始めたそうな。糖尿病じゃなくてもヤバいのだ砂糖は。
ちょっと参考にして欲しいブログがあるのでアドレスを貼っておく。
スイーツ好きがオットリしてられるのは、スイーツを食ってる時だけなのである。
 
 
【 実体験② 〜 妻の場合 〜 】
 
結婚前の妻は、しょっちゅう体調を崩していたし、あまり身体は強くない人だった。
特に婦人科系の諸症状は大変重く、もう20年近くも悩まされてきたそうで、治療など諦めていたほど。
中田先生に初めて診ていただいた際には、内臓(特に腸)の動きが鈍すぎて、漢方薬が効かないと判断され、薬は一切処方されず、代わりに大好きだったお菓子・果物・乳製品を一ヶ月断てと言い渡され絶望していた。
この際、家族も協力をという事で、一緒に僕まで甘い物断ちする事になったのだ。
先生曰く一ヶ月も辞めれば味覚も変わり、普通の食事が甘く感じるようになるとの事だった。本当だろうか…。
 
現在。
もう結婚前がウソのように元気。長男出産後は生理痛が漢方治療前の10分の1ほどになったという。
それどころか痛みへの耐性が強すぎて、本陣痛を前駆陣痛だと思い込んでしまい、破水した際にはもう産まれる寸前だった。超安産。
今日も元気に走り回る息子を抱えて縦横無尽。母乳もシッカリ出てくれるので、未だに2時間おきに目を覚ましてはオッパイを欲しがる息子に毎晩キチッと対応している。
しょっちゅう出来ていたという口内炎もおさまったし、これまた風邪もひかない。
かつては短気だったという性格も、まったく鳴りを潜め、穏やかで優しい素敵なお母さんである。
 
真面目な性格の妻は、禁断症状に悩まされながら一ヶ月、甘い物をガマンした。
すると先生の言う通り味覚が変わり、お子ちゃま舌でやや偏食気味だった彼女は、色んな食べ物を美味しく食べられるようになった。今ではお菓子なんて欲しくもないらしい。
それまで耳鼻科内科皮膚科婦人科と、沢山の病院に通院していた彼女が、今では漢方外来と皮膚科しか行かずに済んでいるのが、本当に奇跡のようだ。
 
だが、奇跡でも何でもなく、これが彼女の本来の姿なのだ。
 
ちなみに中田先生からは、息子にも甘い物は極力食べさせるなと言われている。
そのせいかは知らないが、一応1歳半を過ぎた現段階においては、息子はまだ一度も風邪をひいた事はないし発熱したり体調を崩した事もない。
親バカフィルターを通しているからかもしれないが、性格も穏やかで育てやすいと感じる。(今のところ)
 
 
【 実体験③ 〜 母の場合 〜 】
 
ここ数年、歳のせいか病気のせいか、とても元気をなくしていた。
ただそれ以上に僕は、母がいわゆる「処方カスケード」の状態にあるのではと心配していたのだ。普段あまりにも多くの外来を受診しすぎて、毎日大量の薬を服用していたからだ。
薬剤師いわく、検査の数値からすると妥当な処方内容だそうだが、息子からみる印象としては、俄には承服しづらいものがあった。
これを漢方でどうにかしてもらえるならこんなに嬉しい事はないのだが。。。
そんな淡い期待をしつつ、母も興味を持ってくれたので受診させる事になった。
 
現在。
あの頃から比べれば別人のように元気になった。
今ではほとんど杖もつかずに歩けるようになったし、一人でバスに乗って遠出もしたりする。ていうか我が家で1番元気かもしれない。
本人は今も悪い所だらけだと言うのだが、それはそれは元気いっぱいに不調を訴えてくる。
まぁ初孫の誕生も大きな要因ではあるのだが、やはり中田先生の診療効果が大きい。
妻の時と同じく、初診では薬の処方はされなかった。
その代わり、普段食べている炭水化物の量を半分にする事と、毎日の足踏み運動300回を言い渡されたのだ。
それを聞いた時は、もう来月は受診しないと言っていたのだが、騙されたと思って実践すると、もの凄く体調が良くなったと感動していた。
80歳になる母は、もう年齢的に運動をした所で筋肉などつかないと思い込んでいたが、先生から90歳の患者が改善した話を聞かされて頑張ってみてしまった訳だ。
それからというもの、毎月の受診が楽しみになったようで、沈んだ顔で診察室に入った後でも、出る時には晴れやかな顔をしている、なんてのは毎度の事だった。
 
ある程度の期間が過ぎ、母の体調が改善してきたと見るや、他の病院から貰って毎日飲んでいた大量の薬を、先生は「これいらない」「あれもいらない」と、バッサリ減らしてくれた。
これには母も度肝を抜かれたが、実際にそれらナシでも元気でいられて、検査の数値も安定し続けているのだからしょうがない。
母曰く「中田マジック」だそうである。
 
 
【 実体験④ 〜 知人男性の場合 〜 】
 
彼はまだ若いのだが、長い間、双極性障害…いわゆる躁鬱の症状に悩まされていた。
10年近く精神科にも通い、手を変え品を変え、様々な薬や治療法も試してきたのだが、これといった効果は出なかった。僕から言わせれば勉強も出来てとても才能ある若者に見えるのだが、既に自信を喪失し、心も身体も完全に折れているような状態だった。
当然仕事もうまくいかず、短期間で何度も休退職を繰り返し、もはや誰でもいいから治して欲しいという魂の叫びに「騙されたと思って漢方外来を受診して欲しい」と中田先生を紹介した。
 
現在。
ええ、あれほど長患いをした彼もまた、嘘のように回復し真人間になりましたよ。
「いやいやいや、躁鬱ナメんな。さすがにそれはないでしょ、なんで精神科で手に負えなかったのが漢方で治るのよ?」と思われるかもしれない。
その気持ちはよ〜くわかるが、もう事実なんだからしょうがないじゃんとしか言えないのだホント。
今では新しい職に就き、毎日しっかりお勤めしている。これまでの様に短期間で不調を訴え辞める…なんて事もなく続いている。もう別人のように明るく元気である。決して躁転してる訳でもない。これが彼本来の姿なのだ。(躁状態の人なら見れば一目瞭然である。)
 
もう一度言うが、漢方は「病」でなく「人」を見る。
彼が初めて受診した時、ありとあらゆる状況や気持ちを、包み隠さず先生に打ち明けたそうな。
あまりの辛さに、その場で号泣してしまったという。先生の言葉は、そんな彼の辛い気持ちを受け止め、それを聞いた彼は、ようやく本当にわかってくれる人に巡り会えたと感じたらしい。
処方以外の治療法は結局同じで、
「乳製品および糖分を摂るな」「毎日雑巾掛け(運動)しろ」「出来れば引越せ」といったものだった。
引越せというのは、家の環境も体調に影響するからで、おそらくだが風水的な発想も含まれていると思う。日陰になってジメッとする空間では、気力も下がるという事だろう。
とはいえ、そう簡単に引越しは出来ないので、彼はそれ以外の治療法を毎日真面目に頑張った。
成果が出るまで大した時間は掛からなかった。いつしか健康的に10Kgほど痩せて、側から見ていても気力が充実していくのがわかるようだった。
 
中田先生曰く
「とかく精神科や世間では心の健康が先にあり、身体の健康は後からついてくる〜と言われがちだが、僕は実際は逆だと思う。」と。
身体の健康が先で、心は後だと言うのだ。
確かにそんな気がする。臓器の継ぎ目はないなんて話をしたが、それと同じで心と身体にも継ぎ目なんてないのだ。別々のモノではなく、どちらも一つなのであろう。
 
治療前、どうやら彼も栄養ドリンクを頼る事が多かったらしい。元気になりたくて飲んでるのに、それが徐々に体調を悪化させていたなんて、考えもしなかったと。心の底から同意する。
ん?栄養ドリンクの悪影響について科学的に証明されてないって? ここまで読んでそれを言うならどうぞ飲み続けたらいい。止めはしないが、くれぐれも自己責任でお願いしたい。
 
ともかく彼は今、失った人生を取り戻す為に日々頑張っている。
 
 
【 番外 】
 
世界三大伝統医学の一つに、アーユルヴェーダというのがある。
これはインドの伝統医学で、やはり基本的な考え方が漢方によく似ている。
飲食店を経営する妻の友人が、最近これを勉強し始めたそうで、話す程に共通点が見えてくるようだった。
やはり、大事なのは「美味しくとも消化に悪い物は身体の中に入れない事」だというのだ。
 
彼女の息子さんの鼻水が酷かったそうなのだが、アーユルヴェーダによるとヨーグルトとバナナは粘性が強く、鼻水と中耳炎の元になるという。これを知って試しに与えるのをやめた所、息子さんの鼻水はピタリと治まったそうな。
また、果物と牛乳は一緒に摂ると未消化物を発生させやすいとの事で、これらは漢方でも摂るなと言われる物と一致する。
 
更にこれは彼女の推測である事を前置きしておくが、かつて離乳食に果汁を飲ませていた時代は子供の中耳炎が多かった、と。原因はそれだったんじゃないかという事だが、僕らにはもはやその通りとしか思えない。
今もスーパーの一画には赤ちゃん用とされるジュースがずらりと陳列されているが、地元自治体の栄養指導では飲ませるなと言われてるんだから恐ろしい話である。
(まぁこれに関しては、甘味が強すぎるせいでゴハンを食べなくなっちゃうとか、虫歯になるからってのが理由なので、意味合いはまるで違うワケだが。)
 
 
【 まとめ 】
 
いかがだったろうか?
これら全て、嘘のようだが本当に我々家族や友人知人が実体験した話である。
「本当にあった怖い話」のハズなのに主人公が実は死んでました〜みたいな矛盾した実話()なんかではないのだ。
もちろん、信じるか信じないかはあなた次第なのだが、そんな都市伝説芸人みたいなツッコミを入れてる暇があるなら、今回読んだ内容を少しでも実践してみて欲しい。
人間は弱いが、かといってそんなに脆弱な生き物でもないのだ。
 
別に西洋医学を否定したいわけじゃない。
これは理論やアプローチの仕方が異なる、角度の違う医学なのだ。
西洋と東洋、それぞれの長所短所を理解して併用するのが望ましい。
 
自身の持つ生命力を最大限に引き出す方法を追求した伝統医学は、いま我々が晒されている未曾有の危機に対し、個々人で取りうる最大限の対抗手段の一つと言えよう。
Dr.中田も、そう言っている。
ちなみに彼は普段は練馬総合病院に勤務しており、日によって毎月大阪や仙台、横浜といった各地の病院・医院に出張している。
(もちろん非常事態宣言の出ている今は遠隔診療なのだが)
 
いつかコロナ禍が収まったなら、一度は彼の元を尋ねてみては如何だろう。
現代の毒に晒された身体と心を、自分本来の姿に戻せるかもしれない。

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コメント: 2
  • #1

    小野洋一郎 (金曜日, 01 5月 2020)

    【補足】
    コメント欄で申し訳ないがちょっとだけ補足。
     
    こんな時だからこそ、栄養をつけなくては!とドカ食いしてる人も多いのではないだろうか?
    だがちょっと待ってほしい。それで本当に免疫力はつくのだろうか?
     
    中田先生曰く「人間そんなにバクバクたくさん食べなくったって生きていけるのよ。」
    初めてこれを聞いた時、東日本大震災で避難生活を送っていた時の記憶が蘇った。
    ロクに食べ物も手に入らなかったあの時、いつ終わるともしれない避難生活の中で、僅かな食料をスタッフ数人と分けながらチビチビ食べていた。こんなんじゃ数日と保たないのではないか?と、心配しながらも、自分が心折れたら全員が不安になると思い、努めて明るく振る舞っていた。
    毎日食料を求めて日が暮れるまで市街を歩き回る生活。なんせ普段引きこもりに近い生態の漫画家、体力に自身なんかある訳がない。だが、不思議な事に気づいた。
    何故か何日経ってもあまり空腹感がなかったのだ。ほんの僅かな食料で、大食いのハズの僕の身体は元気に活動してくれた。この経験から、「人間イザという時は耐えられるように出来てるんだな、人間ってスゲェ!」なんていう教訓を得たと思っていたものだ。
     
    だが、中田先生曰く「大食いして満腹になっても、それを消化する為に内臓がエネルギーを消費して却ってヘトヘトになるから、現代人は無駄な事をしている」との事。人間は内臓でエネルギーを生んで活動しているのに、食べ過ぎ現代人はその殆どを食べ物の消化に使ってしまってるというのだ。だからイザという時に踏ん張れない、と。
    どうやら僕は大きな勘違いをしていたようだ。
    「イザという時に空腹でも耐えられる」のではなく、むしろそっちが人間が本来あるべき状態で、「普段の飽食生活こそが異常」だったのだ。
     
    そういえば、僕は食べてもあまり太らないと他人から羨ましがられていたが、よくよく考えれば、漫画のネーム作業をする時、満腹になると集中できないからほとんど食事を取らない生活を続けていた。だから余計わかる気がする。
     
    本当に強い身体でいたいなら、むちゃ食いはよした方がいいと僕は思う。

  • #2

    小野洋一郎 (金曜日, 01 5月 2020 17:40)

    そしてもう一つ。
    糖質ダイエットしろと言いたい訳ではないので、ちゃんと適量のゴハンは食べてください。
    極端に糖質ゼロ生活!なんてやり始めたら、屈強なソルジャーでさえ餓死します。
    ちゃんとタンパク質を摂って、バランスの良い食生活をしてくださいね。